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伝記中公新書/初の「平民」首相として、本格的政党内閣を率いた原敬。戊辰戦争で敗れた盛岡藩出身の原は苦学を重ね、新聞記者から外務省入省。パリ公使館を経て外務次官と栄進する。だが大阪の新聞社経営に転身、さらに伊藤博文の政友会に参加、政治家の道を歩む。大正政変、米騒動など民意高揚の中、閣僚を経て党の看板として藩閥と敵対、時に妥協し、政党を育成しつつ、改革を主導。選挙に勝利し首相に就任する。独裁的、権威的と評されるリアリスト原の軌跡とその真意を描く。