商品説明
絵画
【内容紹介】
ロートレックが最後まで自身の手元に残した最愛のコレクション。
トゥールーズ=ロートレック(1864?1901)が生涯決して手放そうとしなかった私的な作品群は、彼の死後、親友であり最大の理解者でもあった画廊主モーリス・ジョワイヤンに引き取られ散逸を免れる。
そのコレクションには、代表作であるリトグラフやポスター作品のほか、めずらしい刷り作品や、晩餐会のメニューなど、ほかでは目にすることのない希少な作品が含まれていた。
本書には、「博物誌」「彼女たち」「ロイ・フラー」「イヴェット・ギルベール」など、ロートレックが生涯愛したパリと女性たちを描いた136作品を掲載。
繊細でユーモアに満ちた眼差しを感じられる筆致からは、ポスター画家として知られるロートレックの新たな側面と魅力が伝わってくる。
小説家 小林エリカがロートレックに寄せて書き下ろした2つの掌編、「彼女の腹のなか」「彼女の腰まわり」を収録する。
掲載コラム:
『博物誌』とジュール・ルナール
モーリス・ジョワイヤンとトゥールーズ=ロートレック没後の評価
アリスティド・ブリュアン
ジャヌ・アヴリル
『イヴェット・ギルベール』
<<アンバサドゥールにて、カフェ・コンセールの女歌手>>
<<ロイ・フラー嬢>>
『彼女たち』
寄稿:小林エリカ
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)
1864〜1901。
南仏の伯爵家に生まれ、8歳からパリで絵を描き学び始める。
13歳で怪我をきっかけに発育が停止し、その後障がい者として差別を受けた経験から、夜の世界の女性たちに共感してムーラン・ルージュをはじめとするダンスホールなどで彼女たちを愛情を込めて描いた。
36歳で夭逝するまで多くの絵画やリトグラフを創作する。
【著者略歴】
1969年生まれ。
財団法人ひろしま美術館学芸員、岩手県立美術館専門学芸員を経て、現在、三菱一号館美術館上席学芸員。
専門はフランス近代美術。