商品説明
日本エッセイ・随筆
【内容紹介】
「いのち」とは、「私」とは、「救い」とは何か。
明治から現代まで、仏教から深甚な影響を受けた10人の文学者の表現に分け入り、禅宗や浄土真宗などそれぞれの宗教との関わりを検証・批評する。
【目次】
第一章 宮嶋資夫 ーー政治と文学と仏教と
第二章 岡本かの子 ーーいのちとしての仏教
第三章 倉田百三 ーー調和の宗教としての浄土仏教
第四章 水上勉 ーー無明を生きてこそ
第五章 瀬戸内寂聴 ーー愛別離苦とともに
第六章 真継伸彦 ーー悟りと救済の仏教
第七章 五木寛之 ーー現代人に受け入れられる宗教として
第八章 立松和平 ーー道元禅師の生涯
第九章 西川徹郎 ーー仏教と俳句
第十章 玄侑宗久 ーー禅の立場から
【著者略歴】
1953年広島市生まれ。
京都大学経済学部卒業、一般企業勤務の後、広島大学大学院文学研究科博士後期課程中退。
現在、ノートルダム清心女子大学名誉教授。
「千年紀文学」の会、日本社会文学会および日本文藝家協会会員。
著書に、『理論と逸脱 文学研究と政治経済・笑い・世界』(御茶の水書房、2008年)、『小川洋子 見えない世界を見つめて』(勉誠出版、2009年)、『反骨と変革 日本近代文学と女性・老い・格差』(御茶の水書房、2012年)、『松本清張 戦後社会・世界・天皇制』(御茶の水書房、2014年)、『教師像-文学に見る』(新読書社、2015年)、『柔軟と屹立 日本近代文学と弱者・母性・労働』(御茶の水書房、2016年)、『惨劇のファンタジー 西川徹郎 十七文字の世界藝術』(茜屋書店、2019年)、『述志と叛意 日本近現代文学から見る現代社会』(御茶の水書房、2019)、『小林秀雄 思想史のなかの批評』(アーツアンドクラフツ、2021年)、『岡山エンタメ文学』(日本文教出版「岡山文庫」、2023年)など。