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日本史
奇跡の財政再建をなしとげるも、西郷、大久保ら維新の元勲から「悪人」と憎まれた男の実像。維新の大業をなした薩摩の「起点」となった人物に光を当てる傑作評伝!江戸後期の薩摩藩は莫大な負債を抱え、瓦解寸前だった。そこに起死回生の大手術を行なったのが、薩摩藩家老・調所(ずしょ)笑左衛門広郷(ひろさと)である。調所の財政改革を経て、薩摩は洋式工業の中心、日本随一の富強国となり、のちに西郷らあまたの元勲を輩出した。しかし元勲らは、調所を「極罪ノ者」としてその業績を抹殺し、彼の遺族を罰した。本書は、調所の子孫や縁故の人たちからの聞き書きや史料調査を尽くしてものした傑作。幕末薩摩の力の源泉に迫る。