商品説明
日本史
【内容紹介】
芥川龍之介(1892年から1927年)大正期の小説家。
江戸趣味の旧家と野性的で進取の気性の血を引き、自然美と芸術的完成度を探究。
社会主義にも関心を寄せ、最先端の手法により批評精神を貫いた。
世界に翻訳され、欧米モダニズム文学に比肩するその創作営為の軌跡を辿る。
【目次】
序 章 世界文学としての芥川龍之介
第一章 作家以前--世紀末芸術の落とし子
1 生い立ち
2 江戸の名残を留める生育地
3 創作への萌芽
4 東京府立第三中学校に進学
5 社会主義運動への視点
第二章 芸術的醸成と創造への胎動
1 第一高等学校へ進学
2 芸術的醸成の季節
3 新しい芸術運動の気運--ジャポニスムとの接点
4 東京帝国大学(文科大学英吉利文学科)に入学
5 失恋の傷手
6 「羅生門」の誕生
第三章 作家デビュー--教師生活から職業作家へ
1 第四次『新思潮』と夏目漱石
2 初期作品の特徴
3 横須賀海軍機関学校
4 鎌倉在住時代
5 結婚と創作三昧の日々
第四章 文壇の寵児へ
1 多彩な創作とその意識
2 作家としての自立
3 充実した作家生活
4 中国旅行前の動向
第五章 中国滞在と社会意識の深化
1 大阪毎日新聞社特派員
2 上海にて
3 江南への旅
4 憧れの北京へ
5 中国滞在後の作風の深化
6 澄江堂主人として
7 時宜的な作風
第六章 モダニストとして--尖鋭なる表現意識
1 時代の転換点
2 社会的使命感を帯びた新たな作風へ
3 多忙と心身の疲労
4 教科書の編纂とその心労
第七章 「窮すれば通ず」--苦闘の日々
1 大正から昭和へ
2 創作へのエネルギー
3 谷崎潤一郎との論争
4 自殺への決意
参考文献
あとがき
芥川龍之介略年譜
人名・事項索引
【著者略歴】
2024年現在
香川大学教育学部、専修大学文学部、都留文科大学文学部などで日本近現代文学を担当。
国際芥川龍之介学会ISAS会員。