単行本(実用) 音楽 現代ポーランド音楽の100年 / ダヌータ・グヴィズダランカ / 白木太一

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管理番号: BO4358360
発売日: 2023/12/25

商品説明

音楽
【内容紹介】
ポーランド共和国復興100周年を記念して、2018年にポーランド音楽出版社(PWM)から刊行された、1918年以降(作曲家シマノフスキ〜ペンデレツキの時代)のポーランドの音楽に焦点を当てた書籍の待望の邦訳。
かつて日本で刊行された「ポーランド音楽史」はいずれも絶版で情報も古く、社会主義国時代に書かれたものだけに内容にも問題があった。
しかし本書は従来とは違うアプローチでポーランドの歴史と社会の中に音楽をとらえ直した、文体も現代的な好著である。著者の女性ならではの視点も新鮮で、作曲だけではなく、政治、演奏やメディアといった世界にも新しい目配りがきいたものとなっている。図版も多く、親しみやすい。
なお、日本語版独自の内容として、日本で特に有名なテクラ・ボンダジェフスカ(バダジェフスカと誤読されてきた<<乙女の祈り>>作曲者)に関することや、作曲家タンスマンの来日についての記述もある。本邦唯一の「ポーランド現代音楽史」。
【目次】
第一章 プロローグ
(1)ショパンの祖国
(2)ポーランドの音楽的表象
(3)ピアノ--独立の「揺りかご」
第二章 第二共和国から第三共和国までの百年
(1)復活した共和国
(2)占領期の音楽
(3)ポーランド人民共和国
(4)第三共和国
第三章 ポーランド音楽とはどのような音楽なのか
(1)ロマン主義的、懐古的、愛国的な道
(2)民俗的--民族的な道
(3)宗教的な道
第四章 音楽のための音楽
(1)改革者--探求者たち
(2)古楽--新たな発想
(3)さまざまなインスピレーション
第五章 オペラ
(1)背景の政治とともに
(2)第二共和国探訪
(3)<<ルッジェロ王>>から<<ユビュ王>>まで
(4)風景を伴うオペラ
第六章 女性史--テクラ・ボンダジェフスカの後継者たち
第七章 移民、亡命者、コスモポリタン
(1)戦時中の亡命者、政治的亡命者
(2)コスモポリタン的ポーランド人
付録 「百年百曲。音楽と時代と自由と」プロジェクトについて
人名索引
訳者あとがき
【著者略歴】
1955年、ポズナン生まれ。同地で英語学と音楽学を学び、1990年にベートーヴェンの弦楽四重奏曲をテーマとする論文で博士号を取得。さらにビドゴシュチュ音楽院で音楽史を学んだ。
1991年以後は執筆活動に専念、論文や著書を数多く出版している。室内音楽をテーマとした著書に『室内楽案内』(クラクフ、1996年)、『室内楽の黄金時代』(ポズナン、2016年)、また音楽文化の社会的要素を分析した著書に『音楽と政治』(1999年)、『音楽とジェンダー』(2001年)がある。
そのほか、一般教養リツェウム(高等学校)の音楽教育のための教科書や、職業学校用の中世から20世紀に至るヨーロッパ音楽史に関する教科書なども執筆。作曲家の評伝として『ミェチスワフ・ヴァインベルク』、『カロル・シマノフスキ』、『ヴィトルト・ルトスワフスキ』(夫である作曲家クシシュトフ・メイェル氏との共著)がある。
現代を中心としたポーランド音楽史研究の第一人者の一人。