単行本(実用) 社会 シン・鎖国論(仮) / 山岡鉄秀

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管理番号: BO4007406
発売日: 2023/10/25
メーカー: 方丈社

商品説明

社会
“鎖国”の提案と言うと「何をそんなバカな。できるわけがないだろう」と思われる方がいるかもしれません。もちろん闇雲に国境を閉じよと主張するのではありません。日本はすでに大切なものを次々と奪われており、現状のまま放置すれば「国のかたち」や「日本語」さえ失いかねないとの危機感から守るべきものを守るための扉を閉じよ。そのための新たなルール作りを考えようという提案です。
“鎖国”によって守るべきものは何か? 現状では充分に国境が開かれていないが、積極的に受容すべきものは何か? について国民全体で議論し、深く考えたうえで、法整備などを可及的速やかに進めるべきです。ゴールは日本を守り、国民を豊かにし、幸福にすることにありますが、経済安全保障だけでなく、文化や風土、国柄を守ることも視野に入れなければいけません。
失われた30年のあいだ日本の成長率は世界最低レベルでした。2022年の1人当たり購買力平価GDP(IMF統計)による最新のデータによると日本は38位。すでに上位とは言えません。3位のシンガポールはアジアでは別格だとしても、14位の台湾、30位の韓国の後塵を拝し、その差も広がっています。Z世代の人たちに「1980年代には世界一だったこともある」と言っても信じてもらえないかもしれません。その間、わが国にいったい何が起きたのか? 勤勉を謳われていた日本人が急に怠惰になった? あるいは急に能力がなくなったのか? もちろんそうではありません。1990年代から「新自由主義派」の暴風に吹き荒らされ、国境を越えて日本人が生み出した価値や富が止めどなく流出するようになってしまったのです。「完全な貿易自由化こそが全てを解決する」とするグローバリズムの嵐です。
しかし振り返ってみれば、そこから豊かだった日本は解体され、切り売りされ、大切なものを剥ぎ取られてしまったようです。日本を代表してきた家電メーカーや製薬会社、ホテルから金融機関に至るまで、外国の投資ファンドが大株主の座を占めるようになりました。実質オーナーは外国人たちで、利益は株主に還元される形となり、従業員への給与は上がらない30年となったのです。日本各地の土地や不動産も続々と外国資本に買われています。企業も国土も実質的に侵略され、日本人は豊かになれずにいるのです。将来に希望が持てなければ少子化は加速度します。人口減少社会における一つの問題は労働力不足です。「技能実習生」という名の “低賃金労働者”に依存している農業や製造業の現場が激増している構造は問題で、この制度は早急に変えていかなければいけません。
難民、移民に対する法制度を徹底的に検討し、新たなフィルタリングをかけて部分的に鎖国をする必要も可能性から排除してはいけません。産総研に勤務していた中国の研究者によって、防衛関連の機微な重要知財が盗まれていたことが判明しましたが、これも一端に過ぎず、現状を放置すれば日本の価値全てが奪われてしまいます。日本は真の独立を勝ち取るため、今こそ新たな「鎖国ルール」を構築すべきです。