商品説明
児童書
【内容紹介】
家にいるほうが、ずっと自由に思えた
全国一斉休校となった日、
小学5年生のるるこは、ひとしれず、ほっとしていた。
<でも、そんなふうに思っていいのかな。>
休校一日目は、母の会社に行き、同僚の連れてきたちょっと変わった姉妹と過ごし、翌日からはしばらくぶりに家に戻ってきた母の姉、聖子と、古い家の片付けとリノベーションにとりくむことになる。
自分の居場所を心地よくしていくステイホームの毎日が、いい子でいなくちゃと思っていた、るるこの心を少しずつほぐしていく。
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「まあ、そうだね、楽しくはないよ。でも言ってらんないじゃん、好きとかきらいとか楽しくないとか。どっちみち、行かなきゃいけないものなんだし。」
「それにしたって、自分の正直な気持ちは、知っておくほうがいいに決まってるよ。きらいなものはきらいって、はっきり自覚しておかないと、逃げるチャンスがあらわれたとき、一瞬でつかめないでしょ?」
(本文より)
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【著者略歴】
1971年石川県生まれ。作家。
日本大学芸術学部演劇学科卒業。1993年「氷の海のガレオン」(群像新人文学賞優秀作)でデビュー。作品に『ねこの小児科医ローベルト』『悦楽の園』「マイナークラブハウス」シリーズ、『あたたかい水の出るところ』『夢界拾遺物語』『ぼくらは、まだ少し期待している』などがある。