商品説明
日本文学
【内容紹介】
◆第三句集
中断の会議再開秋扇
「秋扇」という季語の斡旋がじつに良いと思う。
なぜ中断していたのか、そもそも何の会議だったのかなど何も言っていないのだが、中断を余儀なくされていた会議が再開されたもののすんなりは進んでいないのではないかというような雰囲気を「秋扇」が語っているのである。
栞より・片山由美子
◆自選十句
春雨の降るとはなしにあがりけり
風車風来る前に回りだし
学校に工事が入る夏休み
中断の会議再開秋扇
新米やおとぎ話を語り継ぐ
祖母といふ若きわが妻七五三
炒り豆の跳ねて飛び出す寒明忌
冠雪の山ことごとく神となる
解散の樺太会や花吹雪
余寒なほすぐに冷え切る貰ひ乳
【著者略歴】
昭和22年2月 樺太にて出生
昭和41年4月 早稲田大学法学部入学
昭和48年4月 弁護士登録
平成9 年4月 「玉藻」に入会(俳号 渡辺高顕)
平成17年4月 第一句集「滴 しずく」
令和元年7月 「香雨」入会(俳号 ありか・えばん)
令和4年12月 毎日俳壇賞年間優秀作
令和5 年6月 角川全国俳句大賞 自由題部門大賞受賞
令和5年12月 毎日俳壇賞年間最優秀作
俳人協会会員