商品説明
海外文学
【内容紹介】
霊魂不滅への祈り
学生たちと民俗文化調査に訪れた南海の離島で、喪われた墓制の痕跡に触れ、シャーマニズム世界に分け入ることになる表題作他、市井に生きる人々の哀歓を描いた8編
?朝鮮通信使研究で知られる学者であり、韓国釜山を代表する文化人である著者の初の邦訳書
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草墳の中の遺体は数年が経過すると白骨だけが残る。
数年後、吉日を選んで草墳を解体して骨を収拾し、棺の中に収める。
この収拾した骨は本葬、つまりもう一度葬儀を行った後、永久墓に埋葬する。
村の年寄りたちは、人は死んでもあの世で新しく生まれ変わると固く信じている。
新しく生まれ変わるためには、この世の穢れをすべて洗い落とし、綺麗にならなければならない。
そのための最も重要な手順が、草墳葬だと信じられていた。
─「草墳」より
【目次】
「霊魂不滅」への思い──『草墳』の出版に寄せて[姜南周]
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風の島
キャプテン・パーカー
一人になった部屋
花札
鳥になる
風葬の夢
不在者の証言
草墳
付・なぜ書くのか
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訳者あとがき[森脇錦穂]
【著者略歴】
1939年、慶尚南道河東に生まれる。
釜山水産大学校卒業、釜山大学校博士課程修了(文学博士)。
釜慶大学校教授・総長、釜山文化財団初代代表理事。
朝鮮通信使記憶遺産UNESCO韓日共同登録韓国側学術委員長。
『痕跡を残すこと』他、10冊の詩集を発表。
『文芸研究』77号(2013年夏)新人小説賞受賞。
長編小説「柳馬図」他、多くの文学雑誌に短編小説を発表。