商品説明
日本文学
【内容紹介】
◆第一句集
どぶろくの瓶の吹雪を飲み干しぬ
『氷湖いま』は異彩を放つだろう。
すなわち、地方に立脚するのみの風土詠ではなく、かといってのっぺりとした都市風景でもなく--誤解をおそれずにいえば、「洗練された風土詠」ということになる。
序より・櫂未知子
跋・佐藤郁良
栞・橋本喜夫
◆自選十句
立子忌の咲いて名前も知らぬ花
生きるにはふるさとを欲り夏蜜柑
血の記憶ありさうな孑孑ばかり
メロン食ふたちまち湖を作りつつ
わたつみの光なら欲し葡萄棚
林檎狩脚立にすこし海の香
虫籠を湖の暗さの物置より
さざなみは船に届かずカーディガン
灯を点けて塔の全貌夜鳴蕎麦
ためらはず踏め?の一歩目は
【著者略歴】
平成8年 東京都生まれ
平成26年 俳句甲子園をきっかけに作句を開始
平成27年 「群青」入会
令和3年 「雪華」入会
令和4年 第37回北海道新聞俳句賞本賞
令和5年 第11回星野立子新人賞
「群青」同人、「雪華」同人、俳人協会会員