商品説明
日本文学
【内容紹介】
◆第二句集
木々芽吹くエッフェル塔は透かし編み
単に広い世界を詠ったということではなく、自由にのびのびとしている。
境涯を背景にもった作品であろう。
跋・矢島渚男
◆自選十句
良夜なり濡れたるもののみな光り
芒原髪逆だてて戻り来し
母許りへ祭りのごとき朝桜
ポインセチア音符は時を刻みゐる
独楽めがけ匍匐素早き赤ん坊
鎌倉に死者の混み合ふ冬紅葉
旅に出る前の気鬱や芭蕉の忌
人の死に鐘鳴りつづく芽吹く村
形代の片袖上げて流れゆく
紫の小花地獄の釜の蓋
【著者略歴】
1936年 東京生まれ
1981年 「木語」入会
1995年 第一句集『黄心樹』上梓
2004年 「木語」終刊
2008年 「門」入会
2013年 「門」退会、「梟」入会
現在 「梟」同人
俳人協会会員