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日本文学ヴォルガを下る船停泊する夜半カーテンからのぞくとたちこめる霧(「濃霧」)「前略。悲しくて美しいヴォルガの舟歌になりましたね。今は亡き人を訪ねる旅、再び面影の自然と、声のことばで語らい、夫々慎ましい抒情詩がいつしか叙事詩になったような。アフマートワやパステルナークの、あの愛しい呼びかけが聞こえてくるようです」(工藤正廣)。いつかヴォルガへ。17年の時をへて、アフマートワの詩に導かれ、タシケントでの約束を果たす黙契の旅。装幀=山元伸子