商品説明
日本文学
【内容紹介】
◆第二句集やかなけり今も信じて薺打つ詩型を信じることは己を信じることでもある。本書にはひと筋の道をひたすら歩みつづけてきた著者の確かな足跡が明らかにみえる。藤本美和子◆自選十五句音のあるところ光りて冬泉落葉松の直幹に春兆しけり波消のなかの波音夏の月蜂の子を食べて賢くなりにけり丸ひとつ大きく描いて春を待つ壊死の足上げて下ろして夜の長き仰臥にも時流れけり旱星まんばうを食ひ菜の花を食ひにけりやかなけり今も信じて薺打つしやぼん玉消えたる空に飛ばしけり薫風やキトラ古墳の天文図息吸つて朧が胸に溜まりけり自画像の少し若やぐ春隣川越えて紅梅浄土歩きけり夫に挿す白菊のまだ固蕾
【著者略歴】
昭和14年2月 千葉県生まれ昭和54年 綾部仁喜に師事平成6年 泉新人賞受賞平成7年 泉賞受賞平成12年 第一句集『虫展』現在 俳人協会会員・「泉」同人