商品説明
日本文学
【内容紹介】◆第一句集
しやぼん玉膨らみたくて歪みをり
地球ほどのしゃぼん玉を吹こうとする。
いやいやをするように、ゆっくりと膨らんでゆく--。
次の瞬間壊れてあとかたもなくなるかも知れない。
あるいは、美しい虹色をまとった大きなしゃぼん玉が 夢のように舞い上がってゆくかも。
大事をなすには、大胆さとそれに増さる慎重さが必須。
仕事と家庭を両立させながら、
千晴さんはきっと彼女の世界をしっかりと切り開いてゆくことだろう。
(帯より・行方克巳)
序・西村和子
◆行方克巳十句抄出
曖昧な笑みを浮かべて新社員
夫と我が声の重なり鬼やらひ
依怙贔屓してさくらんぼ配りけり
しやぼん玉膨らみたくて歪みをり
行く秋や素つ気なく後くされなく
春兆す自分を許すこと覚え
日向ぼこ笑み返すことなき人と
年賀状子供増えたり猫増えたり
今時の子はと言ひかけ咳けり
愛想なき店心地よき夏夕べ
【著者略歴】
1974年 兵庫県生まれ
1993年 女子学院高等学校卒業
1997年 東京外国語大学外国語学部イタリア語学科卒業
2007年 「知音」入会
2014年 「知音」同人
俳人協会会員