詳細:
商品説明
日本文学ハヤカワ時代ミステリ文庫/たいせつな父を亡くし、大坂から江戸にでてきたさくらには夢がある。一人前の料理人になり自分の店をもつ。だがなんの因果か、吉原の妓楼「佐野槌屋」の台所ではたらくことに。乏しい食材にめげそうになるが、自慢の腕をふるい、様々な悩みを解きほぐす。最高位の花魁の落涙の理由、男衆の暴れ騒ぎ、旅立つ人形師の心の迷い……温かな料理で人を包み込み、そっと後押しする。さくらの心意気がまぶしい、人情料理物語。