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日本文学日本文学双葉文庫/表の顔は干物とめし、酒しか出さぬ店「いろは屋」大将、裏の顔は許せぬ外道を冥土に送る浪人奉行として生きる八雲兼四郎。その武勇をいち早く見抜いた升屋九右衛門からの”仕事”を受けるようになって二年目の春が過ぎようという頃、またしても江戸郊外で血生臭い殺しが頻発する。町奉行所も手に届かぬ悪党を始末すべく盟友、橘官兵衞らと向かった兼四郎は、やがて、見事な満開の桜と男たちの秘められた哀しい運命を知ることになる。