商品説明
地理・地誌・紀行
【内容紹介】
時は江戸末期。
明治と改元される9か月前の慶応4(1868)年1月京都鳥羽・伏見の戦いで敗北を喫した15代将軍・徳川慶喜は帰府するも情勢不利と判断、謹慎に入り江戸城は無血開城となった。
これに不満な旧幕府軍兵士たちは下総国府台に集結し徹底抗戦を唱える。
総監に大鳥圭介・参謀に土方歳三らを抱き家康を祀る聖地・日光を目指し進軍を開始した。
ところが、下野国諸藩は新政府にたなびいており、交戦となる。
下野国の至るところに今なお残る「下野の戊辰戦争」の生々しい軌跡、
参考文献、人物、エピソードをオールカラーでたどる。
史蹟巡りガイドにも最適。
【目次】
はじめに
口絵 下野の戊辰戦争要図
戊辰戦争の展開
大鳥圭介隊会津から仙台への逃走経路
I 戊辰戦争
II 下野各地の戦い
1 梁田の戦い 慶応4年3月9日(新暦4月1日)
◇コラム(1) 幕府軍の名が付いた慰霊碑
◇トピックス(1) 田崎草雲・誠心隊と梁田の戦い
◇トピックス(2) 田中正造と戊辰戦争
◇トピックス(3) 坂本竜馬を暗殺したといわれる今井信郎
2 新政府先遣隊の派遣と宇都宮藩の対応 (慶応4年3月末日)
◇コラム(1) 宇都宮藩領の世直し一揆
◇トピックス(1) 宇都宮藩が新政府側についた藩内事情
◇トピックス(2) 会津藩、古賀志山嶺まで進出
3 小山の戦い 慶応4年4月16・17日(新暦5月8 ・9日)
◇コラム(1) 官修墓とならなかった新政府軍兵士墓
◇トピックス(1) 旧幕府軍の構成
◇トピックス(2) 新選組隊長近藤勇の捕縛一件
4 旧幕府軍の芳賀郡通過 慶応4年4月18日(新暦5月10日)
◇コラム(1) 土方歳三、内藤隼人の変名で笠間藩への協力依頼
◇トピックス(1) 結城藩姫君、芳賀郡東水沼へ避難
◇トピックス(2) 真岡地方の世直し一揆
5 宇都宮戦争I 慶応4年4月19日(新暦5月11 日)
◇コラム(1) 戊辰戦争と世直し一揆
◇コラム(2) 藩主逃亡
◇トピックス(1) 宇都宮藩士山本松三郎の戦死と山本有三
◇トピックス(2) 『米百俵』
6 宇都宮戦争II 慶応4年4月22日(新暦5月14日)
◇コラム(1) 宇都宮戦争Iと縣六石
◇トピックス(1) 宇都宮大明神の焼失と御神体動座
◇トピックス(2) 山国隊の苦戦と奮闘ぶり
7 宇都宮戦争III 慶応4年4月23日(新暦5月15日)
◇コラム(1) 戊辰戦争の戦死墓の見方について
◇トピック(1) 戊辰戦争をめぐる豪農の情報
◇トピックス(2) 土方歳三の負傷地をめぐって
8 今市・瀬川十文字の戦い 慶応4年4月29日(新暦5月21日)
◇コラム(1) 今市御蔵米の行方
◇トピックス(1) 全国に一〇か所ある薩摩藩墓所
9 第一次今市攻防戦 慶応4年閏4月21日(新暦6月11日)
◇コラム(1) 今市宿の土佐藩兵
◇トピックス(1) 板垣退助像をめぐって 戦火から日光を救ったのは板垣か
◇トピックス(2) 鹿沼宿と戊辰戦争
10 大田原城の戦い 慶応4年5月2日(新暦6月21日)
◇コラム(1) 両軍互いに退却。
戦争終結を知らせた時の鐘
◇トピックス(1) 黒羽藩主大関増裕の死をめぐって
11 第二次今市攻防戦 慶応4年5月6日(新暦6月25日)
◇コラム(1) 人肉を喰う話
◇トピックス(1) 真岡代官獄門の背景
12 藤原の戦い 慶応4年6月25・26日(新暦8月13・14日)
◇コラム(1) 日光に軍政敷かれる
◇トピックス(1) 東照宮御神体動座と輪王寺宮(一部補足)
13 船生の戦い 慶応4年8月7日(新暦9月23日)
◇コラム(1) 会幕軍の戦火から村を守るために軍夫として戦死
◇トピックス(1) 戊辰戦争と軍夫
14 三斗小屋・横川の戦い 慶応4年8月23・27日(新暦10月8 ・12日)
◇コラム(1) 兵火を逃れた塩原妙雲寺
◇トピックス(1) 府藩県三治制-下野国真岡知県事の開設
15 下野国外での闘い 慶応4年4月から9月
◇コラム(1) 烏山藩農民闘争と戊辰戦争
◇トピックス(1) 農兵
16 片府田、佐良土の戦い 慶応4年9月27日(新暦11月11日)
◇コラム(1) 諸生党 鷲子村薄井友右衛門家の滅亡
◇トピックス(1) 山国隊と利鎌隊-草莽隊として戊辰戦争に参加
17 宇都宮市西原「戊辰之役戦士墓」と壬生町民が建てた旧幕府軍戦死者碑
◇コラム(1) 山本帯刀を捕縛せる旧宇都宮藩士戸田三男の談
◇コラム(2) 山本帯刀従卒渡辺豹吉の最期
◇トピックス(1) 長岡藩兵と遭遇した飯寺での状況-宇都宮藩側の記録
◇トピックス(2) 近年、新たに作られた安塚の碑-平成二七( 二〇一五) 年四月
III 下野戊辰戦争の特徴
IV 年表
参考文献