商品説明
歴史全般
【内容紹介】
「ナポレオンの軍歴について書かれたどの作品よりも優れている」
フランス大統領シャルル・ド・ゴール(著者に宛てた手紙のなかで)
「ナポレオン戦争について今後これ以上のものが現れる可能性はない」
デイリー・テレグラフ紙(著者の追悼記事のなかで)
1793年のトゥーロン包囲戦から1815年のワーテルローまでのナポレオン自身が参加した会戦を戦略・戦術的に分析した、現在に至るまでナポレオン戦争について書かれた最も体系的・網羅的な書籍で、まさにナポレオン戦争の「バイブル」として名高い世界的名著『TheCampaignsofNapoleon』。
待望の翻訳復刊!
巻末の付録には主要会戦の各国の戦闘序列や、グランド・アルメ(大陸軍)の時期別の編制表、用語解説などが収録されており、史資料としても重要。
また軍事面だけではなく、革命期から帝政期にいたる政治外交面についても詳述しており、この時代についての通史としても価値ある書籍となっている。
※上巻にはナポレオンの生い立ちからティルジット条約までを収録。
◆本書は2002年に信山社から翻訳刊行された『ナポレオン戦争欧州大戦と近代の原点』(全5巻)を翻訳の見直しと図版の修正を加えて全2巻(上・下)に再構成したものである。
【目次】
序文ナポレオン--人物・軍人としての資質と欠点--
第1部軍人としての修行時代ナポレオンの軍事教育と思春期の経験一七九六年以前
序登場
第1章準備
第2章トゥーロン
第3章砲兵少将
第4章ポール・バラスの「剣」
第2部名声を求めて北イタリア戦役一七九六年四月〜一七九七年四月
第5章総司令官
第6章ピエモンテの敗北
第7章ロディ橋
第8章危機のさなかの偉業--マントヴァ
第9章カルディエロとアルコレ
第10章リヴォリ
第11章レオ-ベンへの進撃
第12章成功の尺度
第3部ナポレオンの戦争術その戦争哲学、戦略および会戦手法の分析、発想の原点
序達人の金言
第13章先人たちからの教義の継承
第14章ナポレオン戦術の構成要素
第15章戦略における諸概念
第16章戦場における大戦術
第17章戦闘体系の芽生え--カスティリョーネの戦い
第4部オリエントでの幕あい六エーカーの土地エジプト・シリア遠征一七九八年五月十九日〜一七九九年十月九日
序マラブウの丘
第18章オリエントの好機
第19章地中海の追跡
第20章ピラミッドが見下ろしている
第21章シリア遠征
第22章失敗の総決算
第5部頂点へ向かって陰謀家に平和の使者ブリュメールのクーデタと一八〇〇年イタリア戦役
第23章機は熟した
第24章第一執政
第25章遠征計画
第26章アルプス越え
第27章マレンゴの戦い
第28章平和の回復
第6部和平工作と戦争への道フランス再建イギリスとの新たなる闘争第三次対仏大同盟グランド・アルメの創設
第29章支配者にして立法者
第30章ブーローニュ作戦本部の設営
第31章ヨーロッパ大戦争への道
第32章グランド・アルメ
第33章帝国総司令部
第7部ラインからドナウへナポレオンによる第三次対仏大同盟の破壊
序アウステルリッツ前夜
第34章作戦計画と準備
第35章戦略的な大勝利--ウルム
第36章神聖ロシア帝国の戦士たち
第37章三帝会戦--アウステルリッツ
第38章成功の秘訣
第8部ロスバッハの復讐一八〇六年対プロイセン戦役
第39章ホーエンツォレルン家という名の偽善者
第40章戦争計画
第41章方形布陣
第42章イエナ=アウエルシュタット
第43章勝利の分析
第九部冬の戦争東プロイセンおよびポーランドにおけるナポレオン戦役一八〇六年十月〜一八〇七年二月
第44章ワルシャワへの進撃
第45章兵員と物資
第46章ナレフ河畔における陽動作戦
第47章ワルシャワでの幕間劇
第48章失敗に終わった罠ヨンコヴォ
第49章アイラウの戦い
第50章結論初めての挫折
第十部春の再起対ロシア戦の再開からフリートラントの戦いおよびティルジット条約まで
第51章建て直し
第52章ハイルスベルクの戦い
第53章フリートラントの戦い
第54章皇帝同士の会見
【著者略歴】
デイヴィッド・ジェフリ・チャンドラー
1934年生まれ。
オックスフォード大学卒業後、陸軍将校として三年間従軍。
1960年からサンドハースト王立陸軍士官学校の講師となる。
以来34年間同校で研究・教育に従事。
1980年から1994年までは軍事史部門主任教官を務める。
1967年から20年近くイギリス軍事史学会の会長を務め、1986年から同会名誉会長。
編著作は『DictionaryoftheNapoleonicWars』(1979)『MarlboroughasMilitaryCommander』(1979)『TheOxfordIllustratedHistoryoftheBritishArmy』(1994)など多数。