単行本(実用) 日本語 字音形態素から見る語構成と節構成の研究 / 曽睿

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管理番号: BO4405447
発売日: 2024/03/26
メーカー: ミネルヴァ書房
著: 曽睿

商品説明

日本語
【内容紹介】
中国由来の漢語は日本語構成において重要な位置を占めている。
語構成要素(字音形態素)は漢語を構成するだけでなく、和語・外来語ともに語を構成する造語力を持つものが多い。
本書は九つの典型的な字音形態素を考察の対象とし、日本語構成における特徴を示す。
「素材的な意味」しかない字音形態素が語構成用法から節構成用法にも使用される過程を明らかにし、その関連性と相違点を提示する。
【目次】
まえがき
序 章
1 字音形態素とは
2 先行研究の概観
3 字音形態素における研究の問題点
4 字音形態素に関する研究の着眼点
5 本書の考察対象と研究方法
第I部 字音形態素から見る語構成
第1章 物を表す「車(シャ)・機(キ)」について
1 はじめに
2 考察対象の選定
3 後項となる「車」・「機」の語構成
4 字音形態素「車」「機」の共通点と相違点
5 合成語「〜車(シャ)」と「〜機(キ)」の類似点と相違点
6 まとめ
第2章 感覚を表す「感(カン)」について
1 はじめに
2 先行研究と問題点
3 形態素・語につく「感」の用法
4 合成語「〜感」と名詞句「x感」
5 まとめ
第3章 属性を表す「性(セイ)・式(シキ)・風(フウ)」について
1 はじめに
2 先行研究と問題点
3 「性・式・風」の語構成について
4 合成語「〜性」の構成と意味
5 合成語「〜式」の構成と意味
6 合成語「〜風」の構成と意味
7 まとめ
第4章 字音形態素と語構成
1 形態素と語
2 合成語の品詞と字音形態素の品詞性
3 まとめと今後の課題
第II部 字音形態素から見る語構成と節構成の連続性
第5章 「感・式・風」の語構成から節構成への連続性
1 はじめに
2 問題の所在および考察内容
3 「感」「式」「風」の使用の概観
4 「感」「式」「風」の語構成と節構成における用法の比較
5 語構成と節構成の連続性
6 まとめと今後の課題
第6章 句・節・文に接続する「感」の位置づけ--名詞「感じ」との比較を通して
1 はじめに
2 先行研究と問題点
3 語としての「感」
4 まとめ
第7章 述部から見た字音形式「感」の語構成と節構成の関係
1 はじめに
2 先行研究と本章の問題提起
3 語「x感」と文中形式「感」の共起傾向
4 「ある」との共起から見る合成語「x感」と文中形式「感」の類似性
5 「x感」と「感」の差異
6 拘束形式「感」の特徴
7 まとめと今後の課題
第8章 語構成から節構成へ
1 はじめに
2 語から句の包摂へ
3 語構成から節構成への捉え方
4 「的」の特殊性
5 まとめと今後の課題
第III部 日中対照から見る日本語の語構成と節構成
第9章 日中同形漢字形態素の対照--「車」と「式」を対象として
1 はじめに
2 同形漢字形式「車」と「式」について
3 日本語の「x車」と中国語の「x?」の対照
4 修飾語を構成する形式「式」の対照
5 日本語の字音形態素「車・式」と中国語の漢字形式「?・式」
6 統語的特徴による日中漢字形態素の使用上の差異
第10章 語構成と句構成に関する日中対照研究--字音形式「感」を通して
1 はじめに
2 問題提起
3 「感」の語、名詞句における使用
4 日中両語の「感」の文中用法の位置づけ
5 まとめと今後の課題
終 章
1 本書のまとめ
2 本書の意義
3 今後の課題
参考文献
初出一覧
あとがき
【著者略歴】
2024年現在
佛教大学文学部中国学科講師