商品説明
日本文学
【内容紹介】
佐藤佐太郎の高弟、佐保田芳訓は二十歳で佐太郎に師事、「歩道」の〈純粋短歌〉の道を一途に歩み、半世紀以上にわたり作歌と佐太郎研究に打ち込んだ。令和5年8月没。ここに収める晩年の短歌とエッセイからは最後まで微塵もぶれを見せないこの歌人の思考と視線の誇り高きまっすぐさが感得され、旅程を終えた一人の歌人の魂の姿とまみえることになる。短歌同人誌「歩道」などに発表された平成27年以降の作品と佐太郎研究のエッセイを一冊にまとめた。カバー装画:佐保田芳樹。台湾の花「油桐花」は真白ではらはらと散るので「四月雪」「五月雪」という愛称をもつ。【目次】
歌集 川のほとり
「歩道」発表作品
平成二十七年(二〇一五)
平成二十八年(二〇一六)
平成二十九年(二〇一七)
平成三十年(二〇一八)
平成三十一年/令和元年(二〇一九)
令和二年(二〇二〇)
令和三年(二〇二一)
令和四年(二〇二二)
令和五年(二〇二三)
歩道賞受賞・候補作
歩道賞 花影
歩道賞準賞 清明
候補作 五月の雪/アカシアの花/川のほとり
他雑誌・新聞発表作品
冬至以後
白い月
多摩川残照
山の上
第一歌集『青天』抄
佐藤佐太郎研究
佐太郎の原点/偉大なる学徒/希求/歌集『歩道』署名本
歌集『歩道』とフィリップ/歌集『歩道』と木下杢太郎
歌集『歩道』と永井荷風 /短歌の運命/歌集『歩道』と内田百□/佐太郎と?外
先生の添削/追悼 長澤一作 寡黙なる詩人/歌集『帰潮』再版について
私と天眼/即詠歌会/佐太郎と道元禅師/ヨーガ/淡水河
蘇東坡随感/萩原朔太郎記念館/蘇東坡とヨーガ/不易流行
最上川/歌集『白き山』について/描写力/地以上即天
先生の推敲/作歌の視点/尾長鳥/花の歌/献呈本
好きな作家/東京歌会/客観写生/弥彦山/曉光
令和/長崎追想/新宿御苑/佐太郎先生の校正
歌集『冬木』の旅の歌/讃嘆の声/写生の追求/亡き人の手紙
ノーベル文学賞/長塚節終焉の地/五月のうた/岡井隆の散文
那智の滝/茂吉先生の色紙/画家の短冊/?外傾倒
短歌に詩を希求する/暁風一首/先生の書幅/佐藤佐太郎全集
アカシアの花/先生の書簡/先生の葉書/茂吉の拓本
ゴッホ展/中尊寺/ポール・ヴァレリー/身に引きつける
朱の門/海鳴/随想二題/アラスカ/ヘルマン・ヘッセ
?紙/ザ・巨匠の添削
祝・『佐保田芳訓遺作品集』 -上田三四二著小説『祝婚』の縁-- 秋元千惠子
写真
あとがき(佐保田芳樹・岸奈美・佐保田美佐江)
略歴【著者略歴】佐保田芳訓(さほだ・よしのり)
昭和24年大阪生まれ。
昭和45年歩道短歌会に入会、佐藤佐太郎に師事。
昭和48年「歩道」運営委員。
昭和56年「歩道」編集委員。
昭和58年第一歌集『青天』出版。
昭和62年第二歌集『火星蝕』出版。
昭和63年現代歌人協会会員。
平成14年『佐藤佐太郎私見』出版。
平成26年第三歌集『春螢』出版。
平成30年『佐藤佐太郎の作歌手帳』出版。
令和2年歩道賞受賞。
令和4年現代歌人協会「ザ・巨匠の添削」講演
令和5年逝去。