商品説明
日本文学
突然マッチョになったアイドルのドーピング疑惑を追う、という展開は面白く、スピード感もあった。独自の世界で勝負できる書き手だと思う。--東野圭吾主人公の潜入取材やそれに伴う成長を笑いながら応援し、ユーモアミステリとして楽しむことができました。潜入取材シリーズとなれば喜んで追っていきたいと思います。--湊かなえ真面目で、真面目であるがゆえにちょっと抜けたところのある主人公にも好感が持て、エンタメとして山場となる試練をひとつひとつ乗り越えて読ませるテンポの良さも素晴らしい。ーー辻村深月頭抜けて面白かった。どうかすると「選考のために原稿を読んでいる」ことを忘れてしまいそうになりながら、ノンストップで楽しませていただいた。--綾辻行人謎も彼の潜入取材ぶりもユニークで、「何をやっているんだか」「よし、がんばれ」とにやけながら読み進めた。まんまと作者の術中にはまった感じだ。ーー有栖川有栖あらすじたった三ヵ月のトレーニング期間で、人気アイドル大峰颯太がボディービル大会の上位入賞を果たした。SNS上では「そんな短期間であの筋肉ができるわけがない、あれは偽りの筋肉だ」と、ドーピングを指摘する声が持ち上がり、炎上状態となってしまう。当の大峰は疑惑を完全否定し、騒動を嘲笑うかのように、「会いに行けるパーソナルジム」を六本木にオープンさせるのだった。文芸編集者を志しながら、『週刊鶏鳴』に配属された新人記者・松村健太郎は、この疑惑の潜入取材を命じられ、ジムへ入会する。馬場智則というベテラン会員の助力を得て、大峰のパーソナルトレーニングを受講できるまでに成長。ついに得た大峰との一対一のトレーニングの場で、ドーピングを認める発言を引き出そうとするが、のらりくらりと躱されてしまう。あの筋肉は本物か偽物か。松村は、大峰の尿を入手してドーピング検査にかけるという大胆な方法を考え付くのだが--?フェイクが氾濫する時代の、「真実の物語」が始まった。