商品説明
日本文学
【内容紹介】
◆第一句集
銀河濃し死とは日時のなき切符
作者の詩の舟はどこへ向かうのであろうか。
更なる新世界へ出ることを期待しながら、今後の展開を楽しみに見守りたい。
(序に替えて:佐怒賀正美)
◆収録作品より
糸とんぼ縫うては返す草の風
夜の秋アリア透きゆく森の館
終バスを逃がし信濃に天狼と
身の青むまで珊瑚の海を夏帽子
鼻と鼻寄すマオリの挨拶爽気たつ
炎天や人交ふ辻のドラキュラ像
癌告げ得ぬ今日も芙蓉の雨となる
管の這ふ術後の眠り虫の闇
好き嫌ひ言へぬ身を曳く秋の蟇
小さき炎の自負風に立つ吾亦紅
【著者略歴】
昭和10年 東京都生まれ。
昭和60年 「秋」入会。
平成21年 『四季吟詠句集23』(東京四季出版・共著)に参加。
現在 「 秋」無鑑査同人。
一般社団法人現代俳句協会会員。
東京都区現代俳句協会幹事。