商品説明
日本文学
【内容紹介】
◆第一句集
山の日を大きくのせて朴の花
さらりとした句柄、まるで話しかけるようなこれらの句には、対象へのひと通りでない慈しみと敬意が感じられる。こうして詠まれた木や花たちはきっと喜んでいるに違いないし、読者もまたしみじみと心癒されるのだ。
序より・高橋道子
◆自選十二句
開運の橋より拝す初岩手
やさしさに妬けてくるやうあきあかね
あやまる気更々なくてソーダ水
奥のもの大きく見ゆる秋刀魚買ふ
しやぼん玉吹くさもやさしさうな風
悔い先に立たずひよつくりふきのたう
大夏野分岐に牛の塩くれ場
コスモスに立てばたやすく淑女かな
「旅人の木」に会ふ旅の温室に
日のおよぶ花にあらねど延齢草
静けさの極み木五倍子の花ざかり
諸葛菜折り合ふことば探さねば
【著者略歴】
昭和21年 岩手県一戸町生れ
平成13年 「鴫」入会
平成16年 「鴫」同人
平成25年 鴫新人賞受賞
平成27年 鴫賞受賞
俳人協会会員