商品説明
日本文学
【内容紹介】
◆第一句集
花冷えの中有の傷のごとき月
ある種の才能のある人というのは、何処か過剰な処があるもの。この過剰さが、なりを潜めたとき、どういう立ち姿になるのかは今は一寸想像つかない。
帯より・中原道夫
◆中原道夫選十句
惜しむべし春とをとこの愚かさを
くれなゐをはつかに抱けり蒸鰈
中身より見かけ大切蟇
蛤の鍋にかそけきかひやぐら
牡丹雪無為な言葉のやうに降る
水温む死者は洗濯物出さず
花冷えの中有の傷のごとき月
撃てるかと鹿に問はれてをりにけり
今朝の冬手強くなりしバタナイフ
枯蔓を引けば崩るる大迦藍
【著者略歴】
1958年(昭和33年) 東京都豊島区生まれ。
1977年(昭和52年) お茶の水女子大学文教育学部附属高等学校卒業。
1981年(昭和56年) 慶応義塾大学文学部卒業。
2010年(平成22年) 夏、初めての句会に参加。秋、「銀化」入会。
2014年(平成26年) 「銀化」同人。
現在 「銀化」同人 俳人協会会員