商品説明
日本文学
直希は幼い頃から不思議なものが見え、そのため周囲から孤立してきた。周囲の人とどう接して良いかわからない直希は大学進学を機に、友人をつくったりできないかと考えていた。直希はバイトをしないといけない環境にあったため、大学近くのバイト先を探していたところ、床に落ちていた求人票に「Y研究室 雑用係募集」という大学内のバイト先を見つける。超常現象を研究しているという大学非公認のY研究室。地下にある研究室の内部は生活感のないチグハグなインテリアに、洗い物が溜まってここのみ生活感が溢れるシンク。研究室の住人、女性大学教授で傍若無人な振る舞いの氷住灯子は、そのまま直希を採用する。研究室にはどうにも相談できない悩み(霊や超常現象)を持つ人物が呼び込まれるかのように、ふらりとやってくる。その悩みの内容を聞き取り、それを解決していく。直希の目には、それらの悩みには必ずといっていいほど、黒い靄のようなものが見えていた。氷住教授は直希が黒い靄のようなものが見えていることを知っていた。過去に死にかけたことがある直希。そして直希の目の秘密を知る氷住教授とは一体--