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日本文学第164回 芥川賞候補作行き場のない少女は、カーテン越しに世界に触れる。デビュー作『祐介』以来、4年半ぶり初の純文学作品。小学校でも友だちをつくれず、居場所のない少女は、 母親の勤めるマッサージ店の片隅で息を潜めている。お客さんの「こわれたところを直している」お母さんは、日に日に苦しそうになっていく。カーテンの向こうの母親が見えない。少女は願う。「もうこれ以上お母さんの変がどこにも行かないように」。