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日本文学双葉文庫/山深い秘境の村を走る旧道沿いにぽつんと佇む「ドライブインまほろば」。客は滅多に来ないが、比奈子は今日も店を開けた。そんなある暑い日、突然少年が幼い妹を連れて現われる。憂と名乗る男の子は、夏休みが終わるまで住み込みで働かせてほしいと懇願する。娘を亡くした過去を持つ比奈子は逡巡しながらも、ひと晩だけ泊めてやることに。だがその夜更け、月明かりの下で憂は、義父を殺して逃げてきたと告白し--親とは、子とは何か。家族の愛を問い、人生の暗闇に光を灯す魂揺さぶる感動長編。